インプラント治療後のトラブルを回避するには

インプラントは、歯科医師の正確な診断と高い技術、治療後の的確なセルフケアやメインテナンスによって、半永久的に使うことができるともいわれています。しかし、このうちのどれかひとつでも欠ければ、さまざまなトラブルをひき起こすというリスクも持っています。


インプラントの治療後に起こりうるトラブルには、こんなものが挙げられます。
◆インプラント治療後のトラブル
※インプラント本体がグラつく、脱落する
※インプラントが折れる
※人口歯がグラつく、取れる
※人口歯が欠ける、ヒビが入る、割れる
※インプラントの隣の歯がグラつく
※噛むと痛みがある
※しびれや腫れ、痛みが続く
※歯茎からの出血や腫れ、膿が出る
※発音がしにくい
※歯茎の締め付け感


これらのトラブルを回避するためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか。
◆インプラントのトラブルを回避するには?

◇歯科医院は慎重に選ぶ
まず、HPや口コミなどを利用して、インプラントの取り扱いがある歯科医院を探してみましょう。院内の雰囲気はもちろん、歯科医師の経歴や学会・スタディグループへの所属の有無、インプラントの症例の掲載などを参考にすると良いかもしれません。

その上で来院し、歯の状態や治療の進め方、手術のリスク、かかる費用、保証などについて、詳しい説明があるかどうかを確認しましょう。

◇インプラントについての知識を持つ
ある程度、インプラントについての基礎知識を持つことも大切です。歯科医師の話が全く理解できないでいると、適切で自分の希望や悩みに沿った治療なのかどうかを判断することができませんよね。

◇自分についての情報をしっかり伝える
カウンセリングの時点で、持病や既往歴、喫煙や飲酒などの生活習慣、服用中の薬などの情報をもれなく伝えましょう。インプラントの適応であるかどうかの判断基準になるだけでなく、今後の治療計画にとっても非常に重要となります。

◇生活習慣を改善する
過度の飲酒や喫煙は、インプラントの失敗を招きかねません。治療前から少しずつ減らしていくようにしましょう。また、疲労や睡眠不足などによる体調不良も悪影響を与えます。よくない生活習慣は、できるだけ改善するようにしましょう。

 

◆インプラント治療後に大切なこと
インプラントには、金属の土台を骨に埋め込むための「外科手術」が必要となります。もちろん麻酔下で行うので痛みもなく、患者さんは静かに、口を開けているだけで手術は終了します。

でも、気をつけていただきたいのが術後です。歯科医院での定期的なクリーニング(検診・メインテナンス)は、いうまでもありませんが、患者さんご自身にも留意していただきたい点があるのです。

◆術後の注意点

◇麻酔について
麻酔は術後1?2時間で切れはじめますが、その間、誤って頬の粘膜や舌を噛まないように注意してください。

◇お薬について
処方された内服薬(抗生物質や抗菌剤)は、効果を最大限に発揮させるためにも、必ず用法を守って全部飲みきるようにしてください。頓服(痛みどめ)の場合は、指示がない限り痛みがあるときのみ服用しましょう。
万一、下痢やおう吐、発疹などが表われた場合は、直ちに服用を中止し、医師に相談してください。

◇食事について
術後は腫れや痛み、出血をひき起こすおそれがあるため、硬いものや香辛料の多い食べ物、アルコールなどは極力控えるようにしてください。

◇入浴や運動について
術後2?3日は、出血を考慮して、血流を促進させることは極力避けるようにします。入浴はシャワーなどで軽めに済ませ、激しい運動も控えましょう。

◇喫煙について
ニコチンが血管を収縮し、喫煙によって生じた一酸化炭素が、血行を滞らせてしまいます。これによって、インプラントと骨の結合を阻害してしまう場合がありますので、禁煙を心がけてください。

◇うがいについて
術直後はもちろん、2?3日は、強いブクブクうがいは避けましょう。血餅(けっぺい)という傷口を保護する膜がはがれ、強い痛みを伴った炎症を引き起こす可能性があります。

◇気になる傷口について
最初は気になるかもしれませんが、炎症を避けるため、舌や指で傷口を触らないようにしましょう。

◇お口のケアについて
術後のケアは、歯医者さんの指導に必ず従ってください。以前と同じケアでは、傷の治りを遅くしたり、かえって傷を増やしてしまうことも…

 

いかがでしたか?
インプラントの成功は、術後が大きなカギを握ります。治療を受ける際は、ぜひ頭に入れておいてくださいね。

 

最新のお知らせ

アクセス

oshiharai_3.jpg