歯周病は、キスでうつる?

深く静かに進行して、歯を支える骨を破壊していく恐ろしい病気、歯周病。歯を失ってしまう原因は、主に歯周

病であるといっても過言ではありません。どんなに丁寧に歯磨きしていても、感染リスクは決してゼロではありません。

皆さんは、歯周病がうつる病気であることをご存知でしょうか。


◆歯周病はうつる!?

実は歯周病は、人と人との接触によって感染していきます。たとえば、家族や友人、恋人や夫婦間でのスプーンや箸の使いまわしや、飲み物や食べ物の回し食い、キス、くしゃみ、母親から赤ちゃんへの口移しの食事などで感染してしまうのです。

その理由は、歯周病菌は唾液の中にも潜んでいるからです。


◆私たちの口の中で生息する歯周病菌

口の中には、200~500種類ほどの「常在菌」と呼ばれる細菌が住んでいます。普段はとくに害をなすことはありませんが、ブラッシング不足で口の中が汚れていたり、甘いお菓子やジュースなどで糖分を摂り過ぎたりすると、細菌がネバネバとした物質を作りだして、歯の表面に付着します。これを歯垢(プラーク)と呼んでいますが、この中には1mg当たり10億個もの虫歯菌や歯周病菌を含む細菌が潜んでいるのです。そして、これが唾液の中にも含まれているのです。

ゾッとしませんか?

なかでもリスクが高いのが、キスや口移しの食事です。自分自身がどんなにお口の健康に気を使っていても、定期的に歯科医院でクリーニングを受けていても、パートナーや母親が歯周病菌を持っていると、知らず知らずのうちに移されてしまうのです。とくに小さなお子さんや赤ちゃんは、大人と比べて常在菌の数が少ないため、歯周病菌の感染リスクが高くなり、逆に大人は常在菌が多いため、感染リスクは低くなります。


◆感染を防ぐには…

かといって、感染してもすぐに歯周病になるわけではありません。発症リスクを抑えるためにも、正しいプラークコントロールを行いましょう。パートナーが歯周病と診断された場合は、すでに感染しているかもしれません。歯科医院にて定期メンテナンスを受けましょう。

 

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