スマイル歯科ブログ
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子供の歯の数が少ない?(先天欠如とは)
永久歯の正常本数は28本、乳歯は20本です。
これは、親知らずは含まれていません。
しかし近年、永久歯が生えないことで歯の本数が少なくなる先天性欠如という症状を持っている子供が増加傾向にあるのです。
1~2本程度足りない子もいますし、6本近く足りないという場合もあります。
全ての歯がない場合もありますが、この場合は無歯症と呼ばれます。
◆先天性欠如になる理由
理由がはっきりと分かっていないのですが、妊娠中の栄養欠如、全身疾患、遺伝、薬物の副作用といったことが考えられています。不必要になってきている歯が淘汰されてきているだけだという説もあるようですが、本当のところは分からないのです。
◆先天性欠如が起こる場所
決まっているわけではありませんが、日本小児歯科学界が調査した結果では上顎よりも下顎側の歯に多いそうです。
また、場所としては左右とも第二小臼歯と側切歯が多いということです。
尚、先天性欠如の場合、本来は永久歯が生えて来ることによって抜け落ちるはずの乳歯が、抜けずに留まることになる場合が多いです。永久歯の胚芽が出来ることで乳歯の根が吸収されてなくなり抜け落ちるということになるため、胚芽出来なければ抜けないということになります。
しかし永久歯とは違いますから、経年と共に根は少しずつ吸収されて20~30歳頃までに抜け落ちることが殆どでしょう。
また、乳歯は永久歯よりも弱いため、虫歯になりやすいというリスクを常に負うということになります。
◆先天性欠如の治療方法
実際に診てみないとわかりませんが、11歳以下なら様子を見ることになると思います。
顎のバランス、噛み合わせなどが悪い時には矯正治療が必要ですが、基本的に乳歯の抜歯はしないでしょう。
12歳~20代までの間に残っている乳歯が抜け落ちることが多いと思いますので、この時期に全体の矯正治療を行います。
30歳頃まで乳歯を残している場合でも、そろそろ自然に抜け落ちるか噛み合わせがずれて来ると思います。
この段階になると、インプラント、入れ歯、ブリッジなどで噛み合わせなどの治療をすることになると思います。