歯医者で神経を抜くと・・・。 ~神経の役割~
虫歯が本当にひどくなると、一体どうなるのでしょう!?
神経を抜くことになってしまうのです…
そもそも、歯の痛みを感知している神経の組織は、歯髄と呼ばれる部分にあります。
「神経を抜く」というのは、歯髄の中心部分を除去することを言います。
除去すれば、痛みもなくなり、お口のトラブルも解決したように思うかもしれませんが、
実は、歯の神経には重要な役割があるため、なるべくなら抜かない方がベストなのです。
では、歯髄には、どんな役割があるのでしょう。
◎歯髄の役割
・動脈と静脈があり、歯に栄養を送ります。
・虫歯菌の侵入を防いでくれます。
・温かい・冷たいといった温度をキャッチしてくれます。
・歯がしみるなどの違和感を感じさせる事で、異常を教えてくれます。
・噛み合わせに対応して、自然に歯がすり減るよう機能しています。
◎神経を抜いてしまったら、どのような不具合があるのでしょうか?
・歯に十分な栄養が行きわたらず、歯が弱くなったり、歯の寿命が縮んだりします。
・新陳代謝ができず黒っぽく変色してしまいます。
・水分がなくなって割れやすくなります。
このような不具合も考えられますが、激しい痛みがあったり、歯根のところから膿が出ている場合には、神経を抜いて治療するしかありません。
ところが、神経を抜いても、後で痛みが生じる場合があります。
治療による一時的なものの場合や、炎症によるもの、歯髄や感染した部分が残ることで、痛みが生じてしまう…など考えられます。
一時的に生じる痛みは、心配ありません。
しかし、炎症が起きた場合や、感染部分の取り残しなどによる痛みの場合は、根幹治療を行う必要があります。
このように神経を抜く治療は、抜いて終わり!というものではなく、後々痛みが出たり、歯が割れやすくなったりと、色々な弊害に苦しめられる事もあります。
神経を抜けば、治る!と思われるかもしれませんが、そう単純なものではありません。
重要な役割を担っている神経は、なるべく抜かないですむよう、普段から歯はきちんとケアしていきたいものですね。