銀歯とセラミックの比較、メリットとデメリット
銀歯とセラミック…何がどう違うの?
むし歯治療で歯を削った後や、歯の詰め物が取れた場合、事故などで歯の一部を失った場合など、保険が適用される銀歯を使ってその部分を補ったり、詰めたり、被せたりすることが多かったかもしれません。
銀歯の良い点は、費用面でのメリットです。保険が適用されるので、安価で治療できます。
強度が強く、強く力がかかる箇所でも使用できるので、長く一般的に使われてきました。
しかし、これ以外に銀歯のメリットは考えられません…
ヨーロッパの一部では、銀歯の成分の問題で、使用を禁止されているところもあります。
日本の保険診療の治療法や材料などは、およそ50年前に作られた古い方法なのです。
医療が進化した今日でも、その頃に定められた安全基準を満たす金銀パラジウム合金で治療を行っているのが現状です。
◎銀歯のデメリット
(銀歯の素材は、金銀パラジウム合金を基にした金属で、安全性は、一定水準をクリアしています。)
・むし歯になりやすい
大人のむし歯は、歯と銀歯の間からできることが多く、歯みがきの仕方が良い悪いといった問題ではなく、銀歯の劣化が引き起こしています。
お口の中は、酸性、アルカリ性、熱くなったり、冷たくなったりと環境が変化します。
その中に、銀という金属がさらされているわけなので、早く劣化してしまうのです。
歯と銀歯の接着の問題、密着する精度の問題などから、銀歯は平均8年ぐらいで、再び虫歯になり、また歯を削ることになってしまいます。このようにして大切な歯を失う負のスパイラルになります。
・歯茎の黒ずみや金属アレルギー
銀歯から溶け出す金属イオンが原因で、歯茎が黒ずむことや、金属アレルギーを引き起こし、
全身がかゆくなったりかぶれたりすることがあります。
・銀歯の下でむし歯が進行
銀歯は、欠損した部分を補うように、取れない(外れない)ようにして、はめ込みます。
ただ、実際は、銀歯と歯はしっかりとくっついていないので、隙間からむし歯ができると、
銀歯の下でどんどん広がっていきます。
・銀歯に溜る汚れ
銀歯の表面には、極小の傷がたくさんあり、そこに汚れや細菌が詰まると、歯をみがく程度では取り除けません。
細菌が溜まっていくことで、お口の中にベトベトした感じがすることもあります。
また、銀歯との噛み合う天然歯を、傷つけることもあります。
・見た目で目立つ
白い歯の中にあるととても目立ってしまいます。
話したり笑ったりすると、案外キラキラと目立つものなのです。
そういった、見た目が理由で銀歯に悩んでいらっしゃる方もいると思います。
◎セラミック治療とは?
これまで銀歯や金歯など金属で行われてきた、欠損部分を補う治療に、セラミックを使用します。
◎セラミック治療のメリット
・むし歯になりにくい
セラミックは、陶器の一種です。
歯垢(プラーク)も付きにくいので、毎日の歯みがきや定期的な専門家のケアで、長期的にキレイな状態で維持が可能です。
しかも、天然歯とよくくっつくので、セラミックの下でむし歯が進行することもありません。
・歯茎や人体への影響が少ない
セラミックという素材は、金属とちがって溶け出すこともなく歯茎への色素沈着が起こりません。
金属アレルギーを引き起こしたりなどの心配はいりません。
また、保険が適用されるプラスチック素材では、環境ホルモンが人体に及ぼすす悪影響が懸念されますが、
セラミックでは、これも問題ありません。
・精度が高い
セラミックは、パソコン上で形を作り機械で削り形成します。そのため、誤差がほとんどなく、精巧に作ることが可能です。
・見た目が抜群にいい!
とても自然な見た目です。天然歯に近い透明感があります。
◎セラミック治療のデメリットは?
費用です。
保険適用外の治療になるため、高額です。
その他、セラミックは、割れたり欠けたりすることがあります。
歯ぎしりをする方など、歯に強い力がかかっています。
破損してしまうと、修理が難しく、制作しなおさないといけなくなることも。
金属とセラミック、双方のメリットとデメリットを比較してみました。
現在、銀歯によるデメリットを避けるために、セラミックで治療される方が増えています。