インプラントと金属アレルギー

「インプラント治療を受けたいけど、骨に金属を埋めるってどうなんだろう?」
「アレルギー体質だから、金属のインプラントはちょっと…」

こんな不安を抱えたまま、インプラント治療に踏み出せない方も多いと思います。とくに金属アレルギーをお持ちの方は、それ故に初めからインプラント治療をあきらめてしまいがちです。

◆そもそも金属アレルギーって?

歯科においては、装着した金属が、おもに唾液によって微量に溶けだします。これがイオン化して体内に入ると、タンパク質と結合してアレルゲン(アレルギーの原因物質)に変化します。これによって、再び同じ金属が接触すると、身体を守ろうとする防御機能が過剰に反応を起こしてしまいます。これを金属アレルギーと呼んでいます。

◆アレルゲンになりやすい金属

◇ニッケル
金属アレルギーの中で最も多いのがこれ。アクセサリーや下着の金属部分、食器やお金にも使用されています。

◇クロム
なめし皮の時計バンドや靴、手袋などに含まれている場合があります。

◇銀
純銀は柔らかく加工には不向きなため、他の金属を混ぜているケースが多く、その混ぜられた金属によって、アレルギーがひき起こされている場合がほとんどです。

◇パラジウム
歯科では、金銀パラジウム合金として、むし歯を削ったあとの歯の詰め物や、かぶせ物として使用されています。

でも、インプラントには「チタン」という、アレルギーをひき起こしにくい金属が用いられています。

◆インプラントの素材、チタンとは?

チタンは、最も金属アレルギーをひき起こしにくい金属として知られています。水分に溶け出しにくく、非常に耐久性に優れた金属です。調理器具やメガネフレーム、化粧品、アクセサリーなどはもちろん、ペースメーカーなどの人体への装着器具にも使用されています。

インプラントで使用されるのは、純度99.9%以上のチタンです。チタンは空気に触れると、表面に酸化チタンの膜を作るため、水分に溶け出さないのが特長といえます。これまでの、長きにわたるインプラント治療の実績などを考慮しても、チタンは金属アレルギーをひき起こしにくい金属であるといっても決して過言ではないのです。

いかがでしたか?

インプラントによる金属アレルギーの心配は、少しでも払拭していただけたでしょうか。それでも不安な場合は、事前に皮膚科などでパッチテストを受けられることをおススメします。

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